ごしごし福島基金 設立の想い
放射能、放射線、と聞くと、難しそう、目に見えないからどうしようもないもの、そう感じる人も多いと思います。
除染といっても、いろんな方法論があって、それぞれに賛否両論あって、良かれと思って行動しても、逆効果だったり、もしかしたら大きな批判を受けるかもしれない。そんな風に思う人も多いかもしれません。福島の問題は、誰かが取り組まなくちゃいけない問題と知りつつも、尻ごみしてしまう、僕たちもそうでした。でも、福島で除染活動を続けているEARTHという会社の人たちと出会って、話を聞くと、考え方も活動も、とてもシンプルでした。「放射線量が高い地域に、現在も住み、これからも住んでいる人たちがいて、その人たちのために、少しだけでもいいから、放射線量を下げたい」というシンプルな想いで、「放射線量の高い原因は、放射線物質と呼ばれる塵のようなものが散らばっていて、それをどうかき集めるか」というシンプルな工夫を続けていました。今、政府や自治体による除染が進んでいます。でも、今すぐは、その手が届かないところもあります。待てば、いつかは除染されるのかもしれない。
それを待つのではなく、今もそこに住んでいる人たちがいる以上、すこしでもいいから動いていこう、というのが、この「ごしごし福島基金」です。具体的には、基金としてみなさんから預かったお金を活動資金として、除染活動を進めていきます。活動の様子は、GOSHI GOSHI FUKUSHIMAブログで随時伝えていきます。僕らが希望を持てたのは、放射線は目には見えないけれど、放射線物質は確かにかたちのあるもの、というところです。
かたちのあるものだから、必ずかきあつめることができるはずです。「ごしごし」という手ごたえのある基金名には、そんな想いを込めました。「ごしごし福島基金」の活動は、過去に例のない活動です。間違えること、うまくいかないことも、いっぱいあるかもしれない。でも、動き出さないと、間違っていることにすら気づけないと思うのです。
生まれたばかりの「ごしごし福島基金」を、長い目で見守っていただけたら、と思います。
2012年5月4日 ごしごし福島発足にあたって
ごしごし福島基金 代表 並河進
プロジェクト概要
プロジェクト名: ごしごし福島基金
団体名: ごしごし福島〜GOSHI GOSHI FUKUSHIMA〜
設立: 2012年5月4日
代表: 並河進
事業内容: 福島県における除染活動の支援
協力団体: 株式会社EARTH
※「ごしごし福島」は任意団体です。今後、一般社団法人化に向けて、活動していきます。
除染活動場所について
「ごしごし福島」では、除染を実施する場所の決定にあたって、以下の基準を設けています。
・国や自治体による除染活動の実施または計画が現時点で行われていないところ
・緊急性や必要性が高いと判断されるところ
・その場所の除染をすることで、除染活動の普及に関する波及力が大きいと思われるところ
この基準を元に、都度スタッフで話し合い、除染活動場所を決めさせていただきます。